車の樹液除去・防御対策


スポンサード リンク



車の塗装に付いた樹液を落とす方法、染み付いてしまった樹液の対処方法などについて

■自動車塗装における樹液被害とは

樹液による塗装のダメージはあまり警戒しているユーザーが少ない割りに非常に厄介な塗装ダメージを与えます。鳥糞より侵食スピードは遅いのですが通常の洗車などで落ちにくく長期間付着することによって塗装表面を侵食というか染色してしまいます。

これが驚くことに塗装の中にキレイに入り込んで一体化しているような感じで一見磨けばすぐに落ちそうなのですが・・・ここまで侵食が進んでしまうと落ちません。

環境による要因が強いので毎年のように同じ時期に、同じ被害を食らうユーザーもいれば、今までのカーライフで一度も気になったことがないという事もあるでしょう。しかしながら環境が変化すればダメージを受ける可能性はいくらでもあります。

以下対策知識でいざという時の為に備えておきましょう。余談ですが樹液を主食としている蝉の小便も樹液と似たような被害を与えることがありますので、覚えておくといいかも知れません。

■車ボディー(塗装)への樹液の被害と除去方法

樹液による被害を受ける環境と可能性、またその対策方法を以下に挙げさせていただきます。

環境要因の分析

樹液の被害を受ける理由は主に駐車している場所が樹液のつく環境にあることが現因になることが多く、たまたま樹液がついてしまったという人は少ないはずです。(そもそも樹液という発想が無く、樹液であることに気がつかない場合が多い)

まずは普段の駐車スペースの近くに樹液が落ちてくるような場所はありませんか?(要は樹木が近くにありませんか?)もし駐車スペースを変えることが出来るならば変えて対応しましょう。

家の駐車場などで変えることが困難な場合はボディーカバーなどで物理的に防ぐ方法が一番有効かと思います。場合によっては理由を話して原因となる木を市役所や土地の所有者などに切ってもらうということも可能です。

特に公園など市が管理している樹木に関しては、迷惑になっている旨を相談すれば、対応は遅いものの特に理由がない限り高い確率で対応してもらえるはずです。

困るのは管理者が分からない空き地で、このような場合は連絡先が分かったとしても、対応してもらえるか否か相手次第であったり、非常に時間がかかったりと面倒は多いです。

樹木もないのにベタついた液体が夏場だけよく付着している場合は蝉の小便の可能性もあります(乾くと色は茶色)。季節限定の塗装被害は虫のフン・小便、花粉、樹液等が大半を占めています。

車ボディーに付いた樹液の除去方法

樹液の除去方法は結構面倒で場合によっては結構頑固でカーシャンプーなどを使っても落ちにくいことがあります。粘土クリーナーやピッチクリーナーなどの溶剤、コンパウンドでの研磨、どれも確実に効果を発揮できる方法というのは無いものです。

熱湯(80度~90度)の用意

そんなときに有効なのがお湯です。熱湯はボディーにとってあまり好ましくないのですが金属塗装面なら90度まで、樹脂パーツに関しては80度くらいまでだったら問題ありません。

ビンテージカーや逝くべき運命のパーツはともかく、現行の車で使用される自動車材料において、樹脂パーツで80度以下の耐熱性しか有していない材料は使われていないはずです。というのも自然上昇で真夏には自動車のパーツは内装外装問わず80度前後まで上昇します(放射温度計で実験測定済み)。

ということで80度でも安全圏の温度ですし、低すぎると効果が格段に落ちます(特に70度以下だと効果が落ちます)ので、危険を感じる場合は徐々に温度を上げて安全なことを自分で確かめるといいでしょう。

樹液にも有効な溶剤に関して

パーツクリーナーやシリコンオフなどの溶剤は油脂系の汚れには極めて有効で、樹液も油脂を含む汚れゆえに有効なはずですが、糖分などを含むため除去性能が疎外され必ずしも有効とは言い難い性能になっています。

有効に利用するなら熱湯で温めた後に布などにしみこませて使用するといいでしょう。しかしながら溶剤の中でも特に有効に働くものがあります。

アルコール系の溶剤です。アルコール系の溶剤は水溶性であり、熱湯を使用した後でも、濡れたクロスと共に使用するにも非常に相性がいい上に、糖分を含み結合した樹液への浸透性も石油系溶剤より高く使用しやすいです。(塗装に対する表面張力の小ささもプラスなのでしょう)


現に虫取りクリーナーや樹液クリーナーなどの動植物系の汚れには、石油系溶剤よりもアルコール系溶剤と界面活性剤を組み合わせた製品が多いということが物語っているかと思います。

非溶剤系クリーナーに関して

非溶剤と言っても完全に溶剤が入っていないとは限りませんが、界面活性剤や酵素などを利用して動植物系の汚れを分解する働きをするクリーナーで熱湯除去と併用して高い効果を上げることができます。

溶剤系は乾燥などの使いにくさがありますが、このタイプのクリーナーはむしろ乾燥を抑制して、ある程度の時間クリーナーが付着したまま保ち、分解を促進し続ける働きがありますし、塗装面への攻撃性も低いので、溶剤を嫌うユーザーにはこちらがいいかと思います。

正体は虫取りクリーナーと同タイプですが、樹液の種類によっては効果覿面だったりします。単純に効果の高さだけを比べれば、うまく使えばやはりアルコール溶剤に分がありますが。

作業の流れ・手順

上で説明したアルコール系のクリーナー(IPAそのものでも良い)、または界面活性剤系クリーナーと、熱湯、キッチンペーパーを用意します。樹液がこびりついた部分にクリーナーをかけて1分程度放置します。(乾燥しそうな場合は乾燥する前に次の手順に入ります。)

熱湯はポットや魔法瓶などを利用すると携帯もできますし便利です。リサイクルショップなどで手に入れておきましょう。

キッチンペーパーを被せて、その上から熱湯をかけてパックのような状態にします。キッチンペーパーは熱と水分を保持するために用いていますので、代用できそうなものなら何でもいいです。厚手のものの方が保温効果が高いのでお勧めです。(クロスが使用できれば一番良い。)

樹液の除去には時間がかかりますので、上記作業を繰り返し行う必要があり、一度では除去できないかと思います。熱湯をかけて放置→1分経過→熱湯をかけて放置→たまにクリーナーをかけてみる→熱湯をかける・・・という風に3~5回繰り返して、途中経過で拭き取ってみるのもいいかと思います。

樹液の結合が緩んでいない状態で強引に擦れば、傷を作るだけの徒労に終わるので、痺れを切らして力技に走るのは絶対に避けてください。拭き取りの際は濡れて熱いままのクロスかクリーナを含ませたクロスで拭き取りましょう。

出来れば兼価版でもいいのでマイクロファイバークロスが拭き取り性能が高くていいです。

今期勝負的な樹液は結局樹脂なんで熱と水分を与えてやると落ちやすいのです。力技で擦ると塗装を痛めるのでお湯をたくさん用意して、かけ流しながら作業していきましょう。

塊が限りなく小さくなったり、薄い状態になったら同作業を続ける事も確実な除去手段と言えますが、コンパウンド、粘度クリーナーを使って最も落ちる組み合わせを探ってみましょう。樹液の種類によって若干異なります。ただしお湯で高温になった塗装面は傷がつきやすいので注意しましょう。

樹液浸透でシミがついてしまったら

樹液による塗装の侵食は、染色によく似ており塗装の表面のクリアの塗装膜を変色させた状態になっていることがほとんどです。ひどい場合にはベースカラーにまで達しています

よってこれを除去するには必要量塗装膜を研磨して落とす以外、クリーナーなどでは落ちてはくれません。侵食がひどい場合は鳥の糞によるダメージと同じように塗装レベルでの補修を考えた方が無難です。素人レベルでバフがけを集中的に行ったりした場合には塗装をいためたりする可能性があります。

■樹液防御対策

これと言って有効な手段は無く、環境で慢性的に樹液を受けるようでしたらコーティングの効果もも「絶大」とまで行かず、やらないよりマシと言う程度に留まるようです。

これはどのコーティング業者に聞いても大体同じ答えで、コーティング業者さんも樹液被害はトラブルになるケースが多いらしく悩みのタネになっているようです。

物理的にボディーカバーのようなもので防ぐのが一番効果的な樹液対策になりますので慢性的に樹液が付着する可能性がある場合はボディーカバーの装着をお勧めいたします。

更にカーワックスやコーティングも樹液を取れやすくしたり浸透を遅らせる効果は期待できますので、鉄粉やイオンデポジットなどと同様に施工しておくに越したことはありません。

浸透耐性と付着防止について

樹液の浸透に対して一番効果が高いコーティング剤は現状で硬化系ガラスコーティングですが、DIY用として販売されているg-hardリアルクリスタルなどの硬化系コーティングは薄膜すぎて、相当重ね塗りをしない限りは浸透耐性が得られません。

1液硬化型のガラスコーティング剤でもPG1ゴールドのように膜厚が取れる無溶剤のコーティング剤ならば浸透に対する効果に関しては他のコーティング剤の追随を許さないほどの差があると思います。

ただし施工リスクも大きいですし、環境も選びますし、もちろん技術もそれなりに必要です。さらに浸透に対する耐性は高くても付着防止となれば話は別で、テフロンワックスや石油系コーティング剤、ガラス繊維ケイ素系コーティングに分があります。

これは強すぎる硬化系の被膜に対する相克であり、捨て膜となり簡単にボディーから剥離するワックスやコーティング剤のデメリットの裏返しです。被膜が剥がれやすい代わりに樹液の剥離性も上がるというわけです。PGゴールドの被膜が防汚性に劣ると言うわけではありません。

適しているコーティング剤は

以上をまとめて対策に適したコーティング剤は浸透耐性と付着防止性能を併せ持つガラス繊維ケイ素系コーティングが適していると考えます。冷静に考えると浸透耐性は硬化系に及ばないですし、捨て膜としての有効度だったらテフロンワックスの方が上です。

ですが両立させようとすれば適役のコーティング剤となりますし、施工頻度を上げることによって、効果を向上させることが可能。すなわち自由度が高いです。ナノ黒CG-1PROなどフッ素セルロース重合系で乾式施工のガラス繊維ケイ素系はその中でも適役だと思われます。

ただしコストがネック。他のコーティング剤やワックスでも構わないので、コストに難があれば洗車回数、コート&ワックスの頻度を上げることが大切です。


スポンサード リンク