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こびりついた虫の除去方法


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車にこびりついて硬化してしまった虫の死骸を傷をつけずに確実に除去する方法。

虫のこびりつき被害について

夏の間は特に高速道路などを走行すると虫の死骸がびっしりとこびりついて、乾燥硬化することによって通常の洗車では落ちなくなることがあります。

実はこの状態はとても危険です。虫の死骸も放置しておくとアルカリ性(または酸性)なのでゆっくりと塗装面を侵食してシミになってしまうことがあります。

こんな状態を避けるためにこびりついて硬くなった虫の死骸を効率よく塗装面に傷をつけずに除去する方法やこびりつき防止対策を公開いたしますので参考までに。

虫の死骸で引っ掻き傷(スクラッチ)がつく?

走行中にこびりついてしまった虫は様々です。蛾のような甲殻を持たない虫であればそれほど影響は無いのですが、甲殻を持つ虫の場合は特に厄介です。

甲殻を持つ虫としては、カナブン、カブトムシ、クワガタ、ゾウムシなどの昆虫類です。中でもゾウムシは水銀灯などの街灯を衝突で割ってしまう害虫としても有名で非常に硬い甲殻を持っています。このような甲殻をもつ昆虫がこびりつくことも有り得るわけです。

それほど硬い甲殻を持つ虫がこびりついていれば無理やり擦ってはがしたとしてもボディーに傷が付く恐れがあります。スポンジで擦り落としてスポンジに挟まったまま洗車を続ければボディー全体が傷だらけです。

自分の愛車の上でムシキングバトルを繰り広げる人はいませんよね?手順に従ってこびりついた虫を除去するようにしてください。

■こびりついた虫の死骸を除去する手順

まず処理するタイミングですが、洗車程度の刺激で取れてしまいそうな部分に関しては洗車前に部分的に処理、残った細かい部分や頑固なものに関しては洗車後に処理という流れが理想的です。(理想としては前後に分割処理ということです)

ボディーの虫取りに用意するもの

こびりついている虫を除去する、第一の良い方法はふやけさせることです。そこで用意しておきたいのが80度前後の熱湯とキッチンペーパー、もしくはマイクロファイバークロスなどです。

虫を除去しなければならない大半は、フロントバンパーなどの垂直部分の樹脂パーツになるかと思います。ボンネット等の水平面はクロスが適役ですが、垂直部分はクロスが自重で滑り落ちてしまいますから、キッチンペーパーは必須アイテムです

理由は後の作業手順で判明するかと思います。

もう一点はベタですが虫取りクリーナーです。界面活性剤とたんぱく質などを分解する酵素が入ったクリーナーが強力です。とりあえず量販店の市販品でも何でも構わないので用意しておきましょう。クリーナーについては別途解説します。

虫取りクリーナーに関して

虫取りクリーナーも意外と多岐にわたっているので簡単ですが解説しておきます。クリーナーのタイプは大きく分けて2種類、液体をスプレーするタイプとエアゾールのムースタイプ。一長一短あるかと思いますが私は液状タイプを推奨します。

というのも作業工程にパッキングする工程があるのですが、ムースタイプでは不都合があるからです。(実はそれだけの理由かも知れません)

成分的にも一応、溶剤系・非溶剤系に分類することができますが、溶剤系の多くは石油系のほかにアルコール分を含んだ製品です。アルコール系は非常に浸透が高く除去能力としても高い部類かと思います。

ただし溶剤が多いと乾燥が早く、放置による浸透効果が薄くなったりしてしまい、本末転倒奈ことになったりしますのでバランスの取れた製品を選ぶといいのですが、あいにく私は虫クリン虫取り除去クリーナー、量販店のエアゾールのムースタイプしか使用したことがありません。

虫クリンと虫取りクリーナはどちらも効果が高く、おそらくタンパク質分解酵素や界面活性剤を混合したクリーナーでしょう。溶剤に関しては完全な無溶剤と言い切る自信はないものの限りなく0に近いかと思いますので、溶剤系の塗装への攻撃性を懸念されているユーザーにもお奨めできます。

高圧洗浄を利用する(推奨)

まず最初に高圧洗浄機に関しての是非はここでは書きませんので、高圧洗浄機の活用と是非を参照の上ご理解いただきたいかと思います。高圧洗浄機を使える場合も使えない場合も流水で落ちる程度のものは流水で落としましょう。

洗車傷を増やさないためには水の勢いを借りて除去というのも大切です。基本的に触れば触るほど傷は増えていくというのは逆らえない事実です。

虫取り作業の流れ

まず、流水で取れそうな部分に関しては流水や高圧洗浄で一時除去します。そうしたらいよいよ作業開始ですが、虫取り除去クリーナーを最初に使って浸透させます。

1分程度放置したらキッチンペーパーで上からパックして熱湯を注ぎます(樹脂パーツ・バンパー部分に関しては80度まで、低すぎると効果激減です)

また1~2分放置して、熱湯を注ぎ足し注ぎ足しを3~5度程度繰り返します。その際キッチンペーパーのパッキングが流れてしまうこともあると思いますが、下に落ちてしまった場合は交換してください。

頑固な場合は注ぎ足しの間に、もう一回クリーナーを使ってみてください。OKだと思ったら最後は流水で流しながら、マイクロファイバークロスなどで撫で流し、最後にクロスで水分を拭き取ったら完成です。

細かく残っている部分が判明した場合は、再度手順を繰り返すのもいいのですが、状況に合わせて粘土クリーナーやコンパウンドを部分的に使って処理するなどの対応でも構いません。

虫のこびりつきの頑固さは、放置期間や虫の種類によるようで「絶対」という方法が確立できませんが、上記手法を組み合わせても除去出来ない場合は、塗装への侵食も考えられますので、力技

熱湯を使う理由としては、ふやけさせるというのもありますが、70~80度前後でタンパク質の凝固が始り定着が脆くなるという反応を狙っている点もあります。

もちろんこびりつきの大半がタンパク質であるという証拠もありませんが、クリーナーと熱湯を使い、更にキッチンペーパーでパッキングすることでほとんど取れない虫はありません。

コンパウンドと粘土使用時の補足

ふやけさせた後は、こびりついた虫といっても軟化しており、コンパウンドや粘土クリーナーの有効度が倍加しますし、前工程で傷の原因となる部分の大半は除去できているかと思います。

上記作業の流れで解説した熱湯除去方法は、傷を作らずにこびりついた虫を除去するにあたって、およそ最良の手段であると考えていますが、細かく残ってしまう部分や、軽く浸食したシミなどが取りきれない場合があります。

そういった部分は物理的な除去能力(削ぎ取る能力)が強いコンパウンドや粘土クリーナーで仕上げることをお奨めします。と言ってもコンパウンドはウルトラフィーナHGのような超微粒子の仕上げ用、粘土も軟らかいもので流水しながら軽く撫でるように使用しましょう。

後でコーティング施工して完了としますが、その際の下地処理ついでにと考えつつ仕上げましょう。

コーティングの施工で虫の再付着を予防

ここまで綺麗に除去出来たら、その後の付着防止のためにも何らかの施工をした方が得策です。ぶつかって潰れることによって付着する虫の死骸を全く寄せ付けないという効果は、後付けのコート剤などでは物理的に不可能に近いですが、施工しておくと幾分マシではあります。

虫ガード的な製品もありますが、セルロースを水で溶いたような一雨で効果なしになってしまうような物が多く、効果はその時だけは比較的高いものの、雨が降るたびに何時付くか分からない虫のために施工し続けるのもハッキリ言ってスマートとは言えません。

親水する硬化系のコーティング剤などは虫のシミが侵食するのを防ぐ働きは強いものの、塗り重ねによって膜厚を稼ぐ必要があるのと、付着防止性能自体は高くないというデメリットもあります。

そこで硬化系はベースにして侵食ダメージを防ぐ砦として施工しておくとして、付着防止に有効なのはワックスの中でも特殊な部類に属するテフロンワックス、またはガラス繊維ケイ素系コーティング剤の中でもフッ素・セルロース重合系の製品を推奨します。

テフロン系コートなら有名なCPCペイントシーラント、テフロンワックスならSWISSVAXシールド、ガラス繊維系ならブリスシリーズ、CG-1CG-1PROナノ黒などなどが該当します。

ちなみに付着防止性能が得られるのは1カ月程度です。要はコーティング剤として耐久するか否かという問題ではなく、初期のフッ素が遊んで塗装面で有効に防汚性能を有している期間のみということです。

CPCペイントシーラントにいやなイメージがあるユーザーさんは多いですが、私は否定的ではありません。5年ではなく短期サイクル施工のワックスとして考えているからです。5年耐久と考えると否定的になりますが、短期サイクルのワックス・コート剤と考えると案外優秀なのです。

他のコーティング剤にしてもそうで、耐久性として考えるとかなり長い耐久性を持つ製品もありますが、フッ素やセルロースの防汚・付着防止(剥離効果)を期待するならば1カ月程度(要は初期性能の期待値)と考えておいた方が妥当です。

以上虫取り・除去~付着防止までの流れです。


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