This page:洗車コーティング実験室 TOP > ボディーコーティング > コーティング剤の研究と分析 > ガラスとガラス繊維系の違い

ガラスとガラス繊維系の違い


スポンサード リンク



ガラスとガラス繊維系コーティングをシラン・シラザンなどを分類して比較・解説

■ガラスとガラス(繊維)系のボディーコーティングについて


ガラス(繊維)系のコーティング剤と出会ってからイロイロな実験や商品研究をしてきましたが、ガラス繊維系とガラス系は全く異なる別物のコーティング剤と言うことです。珪素(SI)の系列のコーティング剤である事は変わりませんが違いは以下の通りです。

■ガラス繊維系コーティング


当サイトでも何度も名前が挙がっているブリスXクリスタルガード・ワンなどを代表とするコーティング剤です。一番長く使用しているブリスではその艶や防汚性能は確かなものです。

この手のガラス繊維系のコーティング剤はガラス皮膜が表面に出来るということが謳い文句になっていますが実際のところはそうではなさそうです。おそらくコーティング成分中のガラス繊維素、ガラス成分をセルロースや他のバインダー成分で塗装表面に高密度に繋ぎとめて定着させるという感じでしょう。

または油脂と呼ぶには語弊がありますがシリコーン(シリコンオイル)による塗装面の表面張力を利用した油膜展着でしょう。悲しいことにこの原理の十分に考えられます。

ガラス被膜を否定するわけではありませんが表現としては少し不適切かな?と言う感じは否めません。また半年持てばコーティング剤として極めて優秀と思っている私にとっては無機である事はたいした問題ではないのですが過熱実験の結果からも定着後には完全無機の劣化しない被膜ができるというのも疑問です。

ガラス繊維系の利点

なんと言っても一回完璧に施工してしまえばアフターメンテナンスや重ねがけが格段に楽です。ワックスに劣らないというか艶の質的にはこちらの方が好きなので石油・油脂系のワックスには戻れません。正直好みの問題というのが大部分です。

コストパフォーマンスが悪いという人もいますが対効果費用としてはかなりお得だと感じます。私の使用しているブリスXも使い方によっては15回程度の施工はこなせそうです。全然減りません。

ガラス繊維系の欠点

使用していて特に性能上の欠点はありませんが若干誇大広告が目立つように感じます。いい性能を持っているのだから必要以上に分けの解らないことを書かなければいいのに、と思わずにはいられません。

「完全無機のガラス被膜」「10分で施工」「モース硬度9H」など誤解を生む表現が多いです。確かにキレイな塗装面であればコーティングの施工だけ考えると10分程度ですが実際はそうもいきません。油膜、鉄粉の除去などを行わなければいい効果は得られません。

硬度9Hであっても実際は0.01ミクロン程度の被膜なので塗装面が硬くなるわけではありません。確かに耐鉄粉や耐スリ傷性の向上は他のコーティング剤には見られないほどの効果を発揮しますが誤解を招かないか心配なところです。

耐熱性も同様に塗装面の耐熱性は0.01ミクロン程度の被膜では変化しないように感じます。ボディーに対してではなくコーティングの被膜が熱による劣化に耐性があるとした表現が適切かと思います。

また油脂を含まないという点もかなり微妙です。シリコンオイル、または類似するシリコーン系の艶出し成分が含まれているように感じますがコレを油脂とするかしないかです。定義上は油脂としません。(※石油成分は含まれていないコトは確信しましたので塗装には安心です)

■ガラスコーティング剤


シラザン系(アクアミカ系)ガラスコーティング

クォーツガラスコーティングをはじめとするパーヒドロポリシラザンを転化させてガラス被膜を形成するいわゆるアクアミカ系のコーティング剤でこの系統の出所は1つしかないはずです。

従来ガラス転化させるコーティング剤は住宅建材や大型建造物の長期保護に培われた技術で耐劣化という意味では従来のポリマーやワックス、ガラス繊維系コート剤などと比較にならないほどです。

それをどのようにアレンジしているかは置いときまして、施工方法が一番効果に関係するようです。アクアミカは元素的、密度的に本物石英ガラスに極めて類似した被膜を形成することが出来ますが、コレは高温焼き付け時の場合で、温度、湿度が低いほど低密度なガラス?被膜になってしまうようです。

有機である塗装面に無機であるガラスを定着させている細かな原理は分かりませんが、強制硬化した物質はガラスと言って渡されたら本当にガラスとして通用する程度の硬度のものです。

カップリングに異物が入っているほど密度が低くなり、脆くなるようで、逆にポリマーをハイブリッド化させることにより弾性を持たせる工夫などもあるようです。

確かに無機で被膜自体は傷が入りにくく、酸化はしない物質だと認識していますが、それがコーティングとして最高であり優秀であるかは甚だ疑問には思っています。

シロキサン系

アクアミカと極めて似ていますがオルガノポリシロキサンを主成分としたこちらも吸湿による石英ガラス転化型のコーティング剤のことです。硬化物質はシロキサン濃度が高いほど硬質でガラスと見まがうほどに硬化します。 。

シラン系に硬化促進剤を入れた状態のように効果が早く取り扱いも難しいものが多いです。また有機との結合の為にシランカップリング併用型も見られるようで、この辺りの硬化系コーティングの成分は複雑です。

私的には成分的にはガラスといえども密度の違いでどこから樹脂とすれば良いのか微妙でシロキサン硬化樹脂と言ってしまったりもします。

シラン系ガラスコーティング

現在本物のガラスコーティングと言う売りで一般のカー用品市場に出ているのはシラン系のガラスコーティングでリアルクリスタルG-hardなどがシラン系ガラスコーティングに当たります。

硬化スピードが遅くなるように設定してありDIYでも容易に施工できる本格的なガラスコーティングです。ただしコーティング剤比較実験によって判明したのですが施工後の1~2週間は雨滴が残るとイオンデポジット化する傾向が強いので要注意です。

一定期間経過すると被膜が安定するのですがそれまでは注意が必要なのでずぼらなユーザーには向かないかもしれません。耐鉄粉、艶、耐久性はDIYで出来るコーティング剤の中では優秀です。

ガラスコーティングは万能で優秀か?

シラン系ガラスコーティングは空気中の水分と反応し生成されたシラノールという物質から水分を揮発させていくことによる化学反応で石英(シリカ)ガラス被膜を形成するようです。

これがガラス繊維系とガラス系の最大の違いでこの化学反応に偽りが無ければ本当に完全無機のガラス被膜と言うことになります。ただし私の場合「完全無機」や「本物のガラス被膜」これと言って魅力を感じません。

ガラスは汚れがつきにくくウォータースポットが出来ないのか?答えは「否」です。ガラスウィンドウにも汚れはこびりつきますし、ウォータースポットも出来ます。水道水に含まれるカルキ成分の焼きつきなども強烈です。

むしろブリスなどのガラス繊維系はフッ素複合ポリマーなので防汚性能においてガラス系を上回るのではないかと思ってしまいます。現に水垢や汚れは着き難いですし、バンパーにこびりついた虫もシミにならず容易に除去できます。

ただし利点を感じている点もあります。耐鉄粉や耐スリキズ性能は間違いなくガラス繊維系を上回るであろうという点や油脂を含んでいないという確証がある点です。これらを総合的に判断してコーティング剤を選ぶ必要がありそうです。

スポンサード リンク