This page:洗車コーティング実験室 TOP > ボディーコーティング > カーワックス・コーティング施工 > 乾式施工の手順と特性

乾式施工の手順と特性


スポンサード リンク



カーワックスやコーティングの乾式施工方法のメリット、デメリット、作業の流れなど

■乾式施工の利点欠点等の解説

乾式施工とは洗車後に完全に水分を拭き取ってからカーワックスやコーティング剤を掛ける手法の事を指し、昔から最もオーソドックスな施工方法として知られています。施工時に水分を嫌う性質のある場合に用いられます。

乾式施工のメリット

乾式施工で行われるカーワックス、コーティング剤は多いため一概には言えませんが、最終仕上げが必ず空拭きになりますので艶に優れた仕上がりになるのが一般的です。

正直なところメリットというメリットはなく、乾式施工しかできないためこの手法で行われるだけであって、特にガラスボディーコーティングなどに関してはシビアなので規制されているに過ぎません。

また水分が残留しない状態での施工なので、施工中にイオンデポジット化する心配がありません。湿式施工では水分を拭き取りながら一石二鳥で施工できるのが利点ですが、やはり通常の水分拭き取りよりも時間がかかってしまって、イオンデポジットの原因となっていることがります。

最後に工程組み立ての自由度が高いことです。水分が残った状態で出来る作業は、鉄粉除去などを始めとしたダメージ処理がありますが、一部ダメージ処理は洗車後水分を拭き取った状態で部分的に処理します。

更に脱脂や磨き関しても通常は乾いた状態からスタートするのが普通なので、湿式施工ではできない本格的なベースコートを施工するときなどはやはり基本的な「乾式施工」になるのです。

乾式施工のデメリット

まず湿式施工と比較すると工程が多く時間が掛かります。また乾いた状態での施工、拭き取りになりますので磨き傷(ヘアスクラッチ)等の入るリスクが高くなります。ひいき無しで「湿式」ウェットの数倍傷が入りやすいことは事実です。

ワックスやテフロン系コーティングなど乾いて白化するタイプのコーティング全般にいえることですが拭き取り時に粉が出て処理が大変で、この辺も時間が掛かる要因のひとつです。狭い場所、エンブレムやボディーの隙間等に白く残ってしまうのも問題です。

逆にCG-1PROナノ黒のような乾式施工対象のコーティング剤の場合はこの限りではありません(白い粉は出ないので)

あとは、工程の自由度が高いというメリットの裏返しに、湿式施工のように拭き取りついでにコートなどという一石二鳥な工程が無く、各工程が独立しているが為、時間と手間がかかることです。これは簡単に済ませたいユーザーにとっては致命的なのかもしれません。

乾式施工対象のカーワックス・コーティング剤

例外的に湿式施工が出来るシュアラスターの固形ワックスを除いた固形・ハンネリカーワックス全般、リアルクリスタルG-hard等のガラスボディーコーティング、CPCペイントシーラントなどのテフロン系コーティング、POLY-LACK (ポリラック・カープロテクト)など。

有名な高級カーワックスのザイモールワックスSWISSVAXも乾式施工オンリーです。

例外も有りますが要は白く乾いた後拭き取るカーワックス、コーティング剤は全般的に乾式施工が一般的です。現在はガラス(繊維)系の普及によって湿式がかなり多くなっていますが、一般的に知られている認知度が高いのはこの乾式施工でしょう。

※シュアラスターは乾湿どちらでも可能です。

■カーワックス・コーティング剤の乾式基本工程

1,下地の確認

洗車しながらでも構いませんが施工前に下地の状態を確認して施工前にしておかなければいけない処理を判断しましょう。鳥糞、虫の死骸などは先にふやけさせて手洗いの時に落としやすくしておきます。乾式では特に下地のチェックと対応が重要です。

2,手洗い洗車の実施

施工前なので基本的に汚れの分解能力、及び脱脂性能の高いカーシャンプーを使用しましょう。水垢や前のカーワックス・コーティングの劣化被膜がひどい場合は水垢落とし機能付きカーシャンプーを使用します。

あくまで水垢落としシャンプーは補助的な機能しか持っていないので状態が酷い時は別途下地処理が必要です。磨くか、溶剤などに頼るかはスキルと自己判断でお願いします。

研磨剤で除去するのに適していない虫の死骸、ピッチ・タール、鉄粉などはそれぞれ適したケミカルと作業方法を塗装ダメージ、シミの対策で確認して作業を進めましょう。洗車に関しては手洗い洗車の方法知識 を参考に。

3、下地処理の実施

前工程の手洗い洗車時に発見した塗装ダメージ、汚れ、シミ等の除去作業を行いますが鉄粉除去に関しては濡れたままでできますので手洗い洗車→鉄粉除去→必要に応じて水分拭き取り後にその他のダメージ対応。

乾式では水分除去が基本なので車磨き・バフ研磨を参考にコンパウンドとポリッシャー&バフを使用したダメージ対応が一番手っ取り早いかと思います。濡れたままでしか作業できない鉄粉除去だけは先に済ませておきましょう。

磨きを行わずに脱脂工程で下地処理をしたい場合、または磨いた後にさらに脱脂したい場合は脱脂工程の重要性と必要性を参考にして作業してください。

下地が比較的キレイな場合は洗車時にSP-1 などの研磨剤入り水垢落し洗浄剤で軽く一皮剥いて表面を整える方法が簡易的で効果の高い下地作りの方法です。(あくまで簡易的です)

4,カーワックス・コーティング剤の施工

手洗い洗車後(簡易的下地処理後)水分を完全に除去します。特にテフロン系やガラスボディーコーティングは水分を嫌いますので隙間などの水分を徹底的に除去してから施工を開始します。

施工は縦方向、横方向に1往復ずつ満遍なく施工します。円を描いて塗りこむより方向性を持たせた施工方法でクロスさせて仕上げたほうがより効果的で、一般的には進行方向(走行風が流れる方向)で仕上げるとよいとされています。

乾式施工の特徴としては塗ってから乾くまで、もしくは一定時間放置するのが特徴です。時間を置きすぎたり、ボディーが高温であったりすると不具合が出ますので注意しましょう。

5,拭き取り作業

乾いたマイクロクロス等の専用クロスで拭きあげます。雑巾などは傷が付きやすく、拭き取りも悪い為仕上がりに影響が出ますので専用のマイクロクロスを使用しましょう。

固形ワックス、テフロン系コーティング、ポリラックシリーズなど拭き取り時に粉がでる製品に関しましてはルーフ(車の天井部)から拭き取り作業を開始してください。

6,仕上げ拭き取り作業

乾式ならではというか欠点の1つですが、ドアやエンブレムの隙間にどうしてもワックスやコーティングの乾いたものが付着して取れないというケースをよく目にします。

これに対応するべく乾式施工では固着状態が軽度な施工初期にドアの隙間、エンブレム、フューエルリッドの隙間などに白く残ったワックス・コーティング剤に関しては取り除いておくのとをオススメします。

エンブレムやグリル細部などマイクロクロスが力を発揮できない部分に関しては爪楊枝などが便利です。

7、カーワックス・コーティング剤、乾式施工の完成と総評

乾式施工は手間を掛けた分だけキレイに仕上がりますが、手を抜くと失敗しやすいですし難しいところではあります。本格的に下地(磨き)から仕上げていく場合は1パネル単位で仕上げて1日2パネルずつなど決めて気長に行うのもいいかと思います。

一度本格的に仕上げたコーティング施工面はそう簡単には侵されませんし、アフターメンテナンスの手間も軽減します。という事で乾式施工は正しい手順で行えば時間を掛けた分だけきれいになる施工方法です。


スポンサード リンク