グラスガード加水硬化実験


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2液性シラン系硬化被膜型コーティング、グラスガードの加水硬化実験の考察結果

■ウィルソン・グラスガード加水の様子


グラスガード原液 これからウィルソンのグラスガード加水硬化実験を行います。まず透明な容器に液剤を移します。容量は5ml程度です。

液剤はA液撹拌後で硬化剤なしです。乳白色でシラン系特有のIPA溶剤ではなく石油系の臭いがします。表記にも石油系の文字がありました。
加水後分離の様子 約2倍になるように水を加えます。シラン系の比較対象としてG-hardやSG-1などが挙げられますが、液の色以外の分離状況は似ていると思います。

比重の関係が良く分かり白いA液が上に加えた水は下になっています。画像は撹拌後ですが変わらず維持しています。
1週間後 1週間放置後。過熱実験の結果から考えても溶剤が多くを占めていると思ったのですが揮発すらしていない様子。1割程度は容量が減少した感じはありますが・・・。

これまた思惑通りに行かない不思議な結果になってしまいそうです。白い部分はA液に沈殿している白い物質(珪素!?)だろうと思われます。
17日間放置後の様子 17日目の様子ですが相変わらず水分の蒸発量も少なく実験開始から恐らく20%程度しか液量低下していないと思います。8月現在の実験で外気温が高く容器は大気開放なので水分はとっくに蒸発しているはずです。

加水した水分は閉じ込められているのでしょうか?とにかく不思議です。G-hardなどと同じような結果、もしくはもっと早い硬化を予想していたのですが。
容器の中の様子 容器の中を真上から覗いて撮影してみました。なんとも不思議な様子です。1液で放置してもこのような状態にはならないので水分に何らかの反応を示しているのだと思われます。

とにかくグラスガードはシラン系でも1液では加水しても硬化せず硬化触媒(B液)が必要なことがわかりました。

グラスガード硬化実験のまとめ

シラン系で有りながら硬化促進剤を別液とした2液混合の使いきりのガラスコーティングという少し異質なグラスガードですが実験結果も他と異なり面白い結果になりました。

シラン系と言えばG-hardリアルクリスタルSG-1などが代表に挙げられますがどれも溶剤はIPAで、硬化実験の結果としては加水しただけで反応が始まり、あとは(温度が関係するものの)時間の経過で完全硬化し塊になります。

比較するとグラスガードは2液でありA液の溶剤は石油系であり、硬化促進剤もトルエンを含む石油系有機溶剤です。この辺りから根本的に違いを感じていましたが実験は主剤であるA液のみで行いました。

結果はといいますと以上の通りで、白い塊が液中を浮遊する不思議な状態になり、白いものは一応ゲル化というか硬化しておりましたので1液でも時間を掛けて1部が半硬化することは確認できました。

しかしながら硬化促進剤(触媒)の力を借り無いと常温加水だけでは完全硬化しないことも判明しました。シランは水分と反応してSIO2に転化する素材であると思っていましたが、シラン化合物の種類によって反応が異なるのか、はたまた別の硬化主剤が混合されているコーティング剤なのか謎が残りました。

硬化実験から考えるグラスガードの施工方法・裏技など

グラスガードの施工後放置実験で危険性が証明されたとおり、放置時間を守らないと大変なことが起きるコーティング剤です。これは硬化系コーティング全般に言えることですが危険な冒険を試すのは実車ではなくテストピースなどを使って十分に注意しましょう。

よって裏技どころか、施工説明書に書いてあるとおり、もしくはもっと臆病になってもいいと思います。液剤の粘度が限りなく低く揮発性なので、外気温によっては施工の揮発スピードがかなり変化します。「揮発したら1分で拭き取り」など自分ルールで縛った方がいいと思います。

この辺りは状況によってかなり異なると思いますので具体的数値は割愛させていただきます。ただ言える事は薄く施工、放置時間は短く拭き取りを2回程度繰り返した方が、いたずらに放置時間を延ばして被膜を稼ぐような行為より効果的かと思います。

何かと制約が多く億劫に思うかもしれませんが、それだけ被膜の耐久性は高く、効果も体感できるコーティング剤だと感じています。臆病な気持ちで施工すれば施工難易度もそれほど高くありません。という事であえて裏技施工というなら「引け腰繰り返し施工」とでも名付けておきます。


以上ウィルソングラスガードの加水硬化実験でした。

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