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ボディーに傷を付けない拭き取り方法


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車のボディーに出来るだけ傷を付けない洗車後の水分拭き取り方法の分析と提案。

■傷を付けない拭き取り方法を研究する

洗車傷の大半はスポンジを使って汚れを落としている「洗車中」ではなく、洗剤と汚れを流水で濯いで最後に水分を除去する工程の「拭き取り時」に発生していると考えています。

洗車工程では勿論汚れが付いている状態なので傷が付く可能性は高いのですが、正規の手順を踏んで洗車をすれば水分と泡がクッションになりますし、洗うためのマテリアルであるスポンジも多孔性で逃げがたくさんありますので相乗効果で傷は付きにくい環境です。

しかしながら拭き取り工程ではクッションとなる泡はなく、水分は除去しなくてはならないのでドライ状態になりボディーとの接触は、より直接的になり抵抗も増大します。

こういった状態で、仮に洗い残しによる(特に砂・土埃などの)汚れが残っていると傷が付く可能性が非常に高く、深い傷になり易いのです。

このような拭き取り時に発生するひっかき傷(スクラッチ・ヘアライン)を限りなく低減するためには以下の洗車環境遵守や洗車用品等などを研究し使い分けることが必要になってきます。

洗車傷防止の基本は環境を守ることから

車の洗車前の注意点正しい手洗い洗車の手順にも書かせていただいていますが、洗車傷や拭き取りキズを付けないための絶対条件として環境が第一に挙げられます。

特に傷に関しては強風時の洗車に関しては厳禁で、ボディーに残った水分に埃を集めてしまいその状態で拭き取れば、かなりの確率で全体に細かい傷が入ってしまいます。勿論強風時でなくてもある程度発生する現象ですが、抑制という意味では強風時の洗車は避けた方がいいでしょう。

クロスのマテリアル(素材)にこだわる

私は洗車に使用するスポンジには柔らかさや追従性さえ満たしていればさほど拘りませんが、水分拭き取りクロスに関しては最近かなり拘るようになりました。洗車の最終工程である拭き取りを担うのですから当然かもしれませんが。

クロスの素材は合成化学素材ではPVA、PEなどを不織りにした合成セーム、同PEやPAを編んだパイル状に編んだマイクロクロスなど、天然素材では綿やセルロース、または化学素材と天然素材をミックスしたハイブリッドタイプがあります。

最もタッチがやさしく接触面の柔らかさがよく、面圧が集中しないのは厚手のセルロースクロスです。接触面の滑りが悪いコーティング被膜(強撥水被膜)などに使用しても滑りが良くお奨めです。

ただデメリットもあり、吸水性やタッチは良い物のワイピング性能が悪いのです。ワイピング性能とは細かい水滴を残さず吸水して拭き上げる能力を言いますが、特に疎水・親水被膜を持つコーティング剤が掛かっているときは顕著に感じます。

ワイピングが悪いと水分の残留が気になって不要な加圧をしてしまったり、モーションが雑になって傷を助長してしまうこともありますので正直クロス選びは非常に難しく、自分に合ったものを選んだ方がいいという結論になります。

ワイピング重視ならPVA不織タイプ(シュアラスター製はワイピング性能秀逸)、タッチの柔らかさ(傷の付きにくさ)重視ならセルローズタイプ(スピードクロスパルプセーム)、両方のバランス型なら合成セームタイプ、汎用性とタッチの良さならマイクロファイバークロスという選択もあります。

また温度湿度によって拭き取りクロスのワイピングやタッチも変化しますので、使い分けも大切になります。ここでは書ききれませんので、拭き取りクロスの比較をご覧ください。

素材に関しての注釈

PA=ポリアミド、PE=ポリエチレン、PVA=ポリビニルアルコール、セルロース=パルプ繊維、パイル状=ループ状に編んであるタイプの形状、不織=織り目がなく非常に微細な起毛になっているタイプ。

クロスのモーションと加圧+素材との兼ね合い

乾いた状態で最もシビアになるのは「クロスの加圧」です。基本的に塗装面よりも柔らかい素材でできているPVAやセルロースなどは汚れを噛み込んでいない限りキズが付くようなことは有りません。

しかしながら汚れを取り込みやすく排出しにくい構造なので、いずれにしても加圧のしすぎは避けて添える程度の加圧で拭き取ることが好ましいです。

究極系は引きずらず、ひたすら「置いてクロスに吸わせる」行動を繰り返します。これならスクラッチは絶対に入りませんが、スピードによってはイオンデポジット発生の懸念が多く残ります。

もう少し緩和して考えると「置いてクロスの自重だけで引っ張る」、すなわち加圧零状態です。手すら添えずにクロスの端を持って引っ張ることによって水分除去します。3通り紹介しましたが選択はイオンデポジット発生との兼ね合いでユーザー次第というところでしょう。

素材で考えると加圧しなくてもワイピング性能が良好で、素材自体もやわらかく塗装を傷つけないPVA素材は総合的に考えると意外と良いのかもしれません。ただ面圧が高くなりがちなので異物噛み込み時には最も傷が入り易いともいえます。

最も加圧でシビアなのは意外にもPAとPEの合成繊維で出来ているマイクロファイバークロスです。非常に細かい繊維なので塗れているときは全く問題ないのですが、仕上げ拭きとりで加圧すると素材の硬さが出てしまい傷が入り易い性質を持っています。

実は製品個体さが大きく一概には言えないのですが、気をつけて使用する、もしくは仕上げ用としてはパイル状のマイクロクロスは使用せず不織になっているマイクロクロス(ゴールドクロスCGPROクロス)を使用するような気使いが必要かもしれません。

モーションに関しては早すぎると異物を取り込む前に引きずってしまう可能性が高くなりますので遅めを意識してしっかり拭き取ったほうが傷対策には有効です。

すなわち傷の入りにくい拭き取り方法とは、素材はセルロース系で零加圧、モーションはゆっくり目ということになります。ただし素材に関してはどれも傷が付きやすいというわけではありません「異物噛みこみ時」の可能性の問題です


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