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水分拭き取りクロスの性能比較


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PVA、セルロース、マイクロファイバーなどの水分拭き取りクロスの性能・性質徹底比較

■水分拭き取りクロスの徹底解説

洗車の仕上げとして使用する水分拭き取りクロスは、非常に重要な物で洗車傷の大半が拭き取りにに発生しているという背景を考えると決して無視できない洗車用品です。

しかも素材によって様々な特性があり、全く性質の異なるものばかりです。これはある意味コーティング剤以上の差別化ができる洗車用品なのかもしれません。

水分拭き取りクロスを比較するためには、「吸水性」「ワイピング性能」「ボディーへの優しさ」をそれぞれの素材別で知る必要があります。また使用する温度・湿度、コーティング被膜の撥水特性も関連してきます。これらのバランスを考慮して自分に合ったクロスを選ぶといいと思います。

PVA(ポリビニルアルコール)クロス

PEを強化芯材としているタイプもあり、この場合は耐久性に優れます。厚手の場合はスポンジクロスと表現されることもあり、洗車スポンジと兼用のものもあります。表面がつるつるした低反発ウレタンのような独特の手触りが特徴です。(合成セームと表現の差別化しています)

吸水性もよく、特に細かな水滴を残らず拭き取るワイピング性能に非常に優れていますので、親水に近いようなコーティングを施工しており拭き取りがしにくい場合などにはお奨めです。逆に撥水基の力が強い被膜のコーティング剤は滑りが悪く拭き取り時に抵抗が大きく、傷の原因になることがあります。

素材自体のボディーへの優しさに関しては良好なのですが、ワイピング性能が非常に良い代償として加圧しなくても接地面圧が高くなってしまいがちなので、異物噛み込みがあった場合には一番傷が入り易く、しかも深い傷になる傾向があります。

しかしながら洗車傷よりもデポジット対策を主とする場合、屋外戦車で一刻も早く水分除去したい場合においてPVAに勝るものはないと思います。また冬季低温時にも吸水性が落ちにくく、湿度の高い夜間の拭き取りもワイピング性能がカバーしてくれます。

セルロース(天然パルプ繊維)クロス

天然パルプを用いたクロスで、PVA同様に乾いている時には硬く、水分で戻して使用するような形です。スポンジ兼用の厚手タイプと薄いクロスタイプがありますが、スポンジタイプは非推奨です。

素材自体に給水できる量は、同じ面積、同じ厚さならPVAを凌いで1番かもしれませんがワイピング性能が悪く、特に親水被膜に近い状態のコーティング剤を施工している場合は拭き取り時に細かい水滴が多く残ってしまいます。

特に温度の低さには影響されませんが湿度が高い夜洗車ではワイピング性能が悪すぎて使いにくいです。また、ガラスに使用しても汚れ残りが多いような印象を受けます。

しかしながら素材自体のボディータッチは非常に良好で、面圧分散性・異物の取り込み性を考慮すると、傷をつけたくないということを最優先に考えるユーザーにはお奨めできるかと思います。

また滑り性能がいいので撥水基の力が非常に強く、PAVクロスが引っ掛かってしまうような被膜のコーティングを施工した車にも適していると思います。このような車の場合ならワイピング性能の悪さもさほど気にならず良好な使用感でしょう。

合成セームクロス

PVAも合成セームですが、当サイトではあえて差別化してPVA以外のポリウレタン、ポリエチレンなどを主の素材としている物を合成セームと表現しています。正しい表現なら・・・その他の合成セーム?PVA主の製品との判別方法はカチカチになる(PVA)、乾いてちょっと硬くなる(合成セーム)の違いにしています。

PVAがワイピング性能に特別優れているのに対してPU、PEを主体とした合成セームは、PVAほど高くありませんがセルロースやマイクロファイバーよりも高く実用域でワイピングに不満を感じることは少ないと思います。

吸水性もセルロースやPVAより劣りますが、大判の製品を選べばカバーできるレベルです。ボディータッチに関してもセルロースには劣るもののPVAよりは良好で、撥水被膜・親水被膜ともオールマイティーに対応でします。

ここまでの説明を聞くと何やら中途半端な・・・と思うでしょうが、使い分けが面倒でオールマイティーに無難に使いたいというユーザーにはお奨めなのです。またPVA・セルロースと比較すると耐久性が高いのもメリットの一つでしょう。

ただし冬季低温時には吸水・ワイピングの低下が大きくセルロース並のワイピング性能まで落ちてしまうこともあります。お湯で絞るなどで回復できますが、結局冷えると低下するのでその場しのぎになってしまいます。

マイクロファイバークロス(パイル状)

普及が進んだ現在では洗車から拭き取りまでマイクロファイバークロス1枚で済ませてしまうユーザーさんも結構多いかと思います。他のクロス類と比較すると以下のような感じです。

吸水性能としては厚みがある分多いように感じますが、同じ厚み同じ面積ならばPVA・セルロース・合成セームに劣ると思います。

またワイピング性能に関してもPVAや合成セームより劣ります、セルロースクロスと同程度と考えた方がよさそうですが、この辺りの比較は各製品の特性によって抜きつ抜かれつの状態だと思います。

塗れている状態でのボディータッチは非常に良好でセルロースクロスに次ぐボディーへの優しさでしょう。撥水が強いボディーにも問題なく使用できます。ただし繊維自体は意外と硬い性質を持っていますので加圧には十分注意した方がいいと思います。

温度には比較的影響されず吸水性を発揮しますが、湿度が高い時のワイピング性能は極端に悪く感じてしまうところはあります。これはセルロースクロスも同様です。

マイクロファイバークロス(不織り)

水分拭き取り専用に使用するイメージはあまりありませんが、基本性能そのものが高いので意外とオールマイティーに使用できます。分類的には起毛した「合成セーム」ですから合成セームとマイクロファイバーの特性をミックスした感じです。

パイル状のマイクロファイバーよりも基本的に薄くなりますので絶対的な吸水量は劣るかもしれませんが、素材あたりの面積で考えると合成セームとほぼ同等になると思います。

コーティング剤を拭き取りながら水分を除去して仕上げる作業に非常に適しており、ワイピング性能は合成セームやPVAのように高くありませんが、セルロースやパイル状タイプのマイクロクロスより良好です。コーティングの斑をなくし均一に仕上げる意味では全素材中最良です。

ボディータッチも非常に良好で面圧は加圧具合で高まり易いですがクッション性能・異物取り込み性能は良いので総合的に考えても優秀な部類だと思います。

気温には影響されませんが、湿度が高い時のワイピング性能は悪く感じます。これはマイクロファイバークロスのパイル状と同じ印象です。

■拭き取りクロス性能性質比較表

PVAクロス セルロース 合成セーム
(その他)
マイクロクロス
(パイル)
マイクロクロス
(不織)
製品例 シュアラスター水滴拭き取り スピードクロス
パルプセーム
アクアドライ マイクロファイバークロス
マイクロファイバークリーナ
ゴールドクロス
CGPROクロス
傷つきにくさ ○(汚れ△) ○(加圧△)
絶対吸水量
ワイピング ○-
耐久性 ○-
メンテナンス
コスト
被膜対応 親水
疎水
撥水 ALL 撥水
疎水
撥水
疎水

クロスの性能・性質変化に関して

加工・織り方による優位性

以上の比較情報は「素材」に関してのみの比較として書かせていただきましたが、実際に販売されているクロスは様々な(織り方や形状の)加工が施されており、それによって滑りやワイピング性能が大きく異なっています。

マイクロファイバークロスの比較では素材はほとんど同じか、全く変わらないものが多い中、織り方による性能比較になっています。起毛・パイルその中でも短毛、長毛、パイルは細かいか?ステッチは有るか無いか?など「素材」だけでクロスを語ることはできません。

PVAやセルロースなどは、その密度の問題もあったりするので、製品によって本当に使用感がまちまちです。セルロースもワイピングが悪いという評価ですが、表面に細かいタイル状の加工が施されたりしていると「ベタの加工」ではありえないワイピング性能が得られていたりします。

使い込みによる性質変化

吸水力やワイピング性能は常に一定と言うわけではなく、使い込みによって、良くなったり悪くなったりします。一番変化が少ないのはPVAで最初からボロボロ一歩手前まで変化が少ないです。

セルロースやPVA以外の合成セームは最初の性能は悪いですが、3~4回使い込むと全体的な性能がグンと上がって使いやすくなったりします。マイクロファイバーも1回使って洗った後に本来の吸水性を発揮する場合が多いです。

逆に期間経過が長すぎたり、保管環境が悪かったりすると使用回数にかかわらず性能低下を起こすことがあります。


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