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硬化系コーティングの経年による物性変化


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市販品ガラスコーティングの期間経過(経年)による自然硬化現象に関して。

■硬化系(硬化被膜型)コーティングとは

一般的な呼び名として「ガラス(ボディー)コーティング」と呼ばれているコーティング剤を指します。以前はプロの業者のみが扱う製品でしたが、インターネット市場の成熟によって一般購入できるようになりました。

一口に硬化系と言っても、タイプは様々で1液で硬化するもの、2液性で硬化触媒を反応させるタイプ、限りなく石英ガラスに近い被膜性質をもつものや、ガラスと同じ結合方式を持ちながらも無機樹脂に該当するタイプまで色々あります。

共通する点は、常温で塊となる物質を形成できる点で、従来のワックスやポリマーと呼ばれていた物とは異なります。(ガラス系と呼ばれるケイ素主体のコーティング剤とはまた別分類です)

性質故の「熟成現象?」

硬化系コーティングの多くは、湿分反応で硬化します。要は空気中の水分と反応して液材を化学反応で硬化被膜に転化させて形成していきます。(硬化触媒を入れる2液型は、この中でも細分化出来ますが、入れる硬化触媒{反応剤}によって水分を遮断しても硬化する)

よって一度開封して空気に触れるとゆっくりとですが反応が始まります。プロ用で硬化が早く、扱いの難しいものほどこの傾向が強く見られます。

ところが、最も施工性が良く、リスクの低いタイプで、現在市販品で多く出ている「シラン系硬化型ガラスコーティング」に関しても長期間の保管により急激に反応が進むことが確認できました。

シラン系とは成分表記に「アルコキシラン」「IPA」の表記があるタイプで、代表的な製品としてG-hard、リアルクリスタル、SG-1などがあり、他にもヤフオクなどで同種コート剤が販売されているようです。

硬化してしまったG-hardの様子

G-hard自然硬化の動画
[コーティング剤][ガラスコーティング][カーワックス]
G-hard自然硬化の動画
by coating
動画に関しては、この記事を書くキッカケとなったG-hard。今までスプレーノズルすら大して詰まらなかったのに、ココに来て急に全硬化してしまいました。

原因は不明。急激に反応が進んだように思えます。2か月前は普通に使えていました。購入は2年まで経過していませんが、おそらく18か月くらい前か?


元々2年も保管すれば石油系のコーティングならとっくに腐っていますので、長持ちした方だとは思います。(そもそも硬化系のコーティングは早めに使いきり、保管しないのが鉄則です)

こうなってくると、同系のリアルクリスタルの様子が気になる!ということで確認してみると、硬化はしていないものの何やら粘度が増したような!?感じがします。

リアルクリスタルの様子

koukakei.jpg 施工してみると、かなり抵抗感があり、全く滑らず、施工したそばから硬化していくような状態「レア」だったのか・・・。

画像は右半分のアップ画像です。塗ったところが即硬化していくような感じで、やばい!と思った時には、時すでに遅し。全く拭き取れない状態です。

コレが実車ではなくてよかったです。最初はコンパウンドから始めましたがかなり除去困難。硬度が高いせいか非常に削れにくいです。

矢印の場所はムラの目安です。全体的に白くなっている所はすべて斑です。

酸性系のクリーナーであるRE20を使ったところ、あっさり除去可能でした。(3分放置してからマイクロクロスで若干擦りつつ拭き取り)


酸性系クリーナーは、硬化系コーティングの中でも2液反応型やオルガノポリシロキサンを主剤とする無機樹脂には効果が今一つですが、シラン系、シラザン系の除去には適しているようです。

という以上のような現象が起きるかもしれませんので、硬化系コーティングを眠らせている方は、十分注意してご使用ください。特にこれから高温多湿になる時期なので危険かと思います。


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