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脱脂工程の重要性と必要性


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コーティング施工における脱脂工程の重要性、必要性、デメリットなどについて。

■脱脂について

コーティング施工における脱脂工程は必要が無いともいえますし、不可欠とも言えます。やはりそれはユーザーがコーティングという行動に求める対価によって決定すると私は思います。以下脱脂工程の説明や私が考える必要性など。

脱脂工程(手順・要点・注意点の説明)

コーティング施工前の定着促進を目的とするため、洗車やダメージ処理は事前に終えておくこと。用意するものとして最低でも2枚のクロスが必要になります。傷のことを考えると不織のタイプのマイクロファイバークロスが望ましいです。

1枚のクロスは脱脂に使う液材(ワックスオフシリコンオフの類)を染み込ませて塗り拡げる用。もう一枚は液材を塗った後に拭き取る用です。車一台作業するとなると、汚れ具合にもよりますが2セット(4枚)は欲しいところです。

コーティング施工は、よく1パネルごとの施工と言われますが、脱脂作業はもっと範囲を狭く区切ります。目安50~60cm四方を一区切りとしますが、あくまで目安です。ボンネットなら4~6分割、ルーフならば4~8分割といったところでしょうか。

とにかく手の届く範囲を一区切りとし、溶剤の付いたクロスで拭いたら溶剤が揮発する前に拭き取りようのクロスで拭き取る行為を繰り返します。「浮かせて拭き取る」の連続という風にイメージして作業してください。乾いてしまうと浮いた汚れや油分が再付着します。

勘違いしてはいけないのが、溶剤は決して油分を本当の意味で分解(乳化などは)しないということです。固着した油分を液材中に浮かせるから「溶剤」なのです。余談ですが油分を分解乳化するのは界面活性剤の働きです。

全て拭き取り終わったら最終確認を行って、拭き取りムラのような部分が無いか確認します。もしも見つけた場合は、もう一度溶剤で脱脂→拭き取りを行い完成させます。

※不織マイクロクロスは、水分拭き取り以外は、超オールマイティーの高性能クロスでコーティング施工から拭き取り、コンパウンドの拭き取り・脱脂など役に立つ者の価格も高いので、脱脂に関してはランクを落としてもいいのでマイクロファイバークロスがお勧めです。

前処理としてなぜ脱脂が必要なのか?

塗装はたとえ新車であってもコーティング剤を定着させるにあたって、阻害要因となる物質が全く付着していないということはあり得ません。

新車が工場から出荷されて、販社の本拠地に陸送され、オプションなどの装着を経由して販売店にさらに輸送され、納車準備までの期間を経てユーザーの手に渡る・・・この間に一回の雨にも降られず、大気中に多く存在する煤煙などをはじめとする有害物質と何の関係もなくいられるでしょうか?

販売店の納車準備に使用される用品は問題無いでしょうか?洗車のスキルはあるでしょうか?考えても仕方がないです。が、すなわち新車であっても脱脂の必要性があるのですから、普段使っているマイカーにだって施工前の脱脂は少なからずとも必要ではあるわけです。

「脱脂」の単語が指すとおり狙いは油分の除去にあるのですが、コーティングの目的は「塗装」に「簡易的な塗装」を施して守るという点にあります。要は何度も書いていますが塗装を守るための”簡易塗装=捨て膜”ということですね。

DIYで自動車の補修塗装まで行う人は稀でしょうが、塗装をある程度こなしたユーザーさんや業者さんなら理解しやすいと思うのですが、塗装において脱脂工程は必要不可欠です。

脱脂工程を省いた塗装は経年による剥離が異常に早かったり、塗装した時点で「はじき」が起きて見苦しい塗肌になってしまいます。

先ほど、コーティングとはオリジナルの塗装を守るための簡易塗装のようなものだと書きました。何が書きたいか分かったかと思いますが、脱脂を怠った簡易塗装(コーティング)は目に見えなくとも、すでに被膜に剥離の前兆を抱えていたり、崩壊の起点が存在していてもおかしくないというわけです。

捨て膜といえど永く強固な効果を得られた方が良い。そう思うならば脱脂は必須です。ですが洗車の度に何らかの施工を行う場合、または硬化系コーティングなどでベースを作り上げてあるという特殊な事情がある場合は、必須とは言い切れません(要は省いてもいい場合もあるということ)。

ベースコーティングを作る場合の下地処理

これに関しては有無を言わさず脱脂が不可欠だと感じます。たとえ湿式施工をするタイプのコーティング剤であっても、今から施工するコーティング剤がベースとなるなら、なるべく部分的に被膜が決壊する起点を減らすために脱脂は必要です。

耐久性において高いとされるガラス系コーティングやガラス硬化系コーティングですが、いかな強固な被膜を形成したとして、定着しなくては話になりません。

最高の耐久性を誇る硬化系コーティングも内部からの崩壊には脆く、一点が弱くなったり決壊すると、その部分を起点にしてコーティング被膜の剥離は加速的に早まります。

撥水効果を例に思い出してみてください。全体的にうっすら撥水が落ちていくというよりも、最初に部分的な撥水減退が起きていることにお気づきでしょうか?その部分は鳥糞などの外的要因が加わった部分や、熱や紫外線などの刺激を特別に受けやすい部分だったりします。

そしてもう一つは、最初から定着が悪かった点です。ベースに穴があればTOPコートの機能が意味をなさなくなりますし、ベースとしての耐久性を満足に果たすことはできなくなるでしょう。

脱脂=下地処理のデメリット

脱脂には石油系溶剤の中でも攻撃性の高い溶剤が多く、メーカー出荷時の塗装は耐薬品・溶剤性が非常強いのでダメージが加わることはほとんど有り得ませんが、高温時に溶剤を塗りっぱなしにしたりすると白ボケが起きてしまったりすることもあります。

特にボディー(金属部分)の焼き付け塗装のように高い耐溶剤性を持ち得ていない、常温乾燥塗装のバンパーを始めとする樹脂塗装パーツの脱脂に置いては注意が必要です。そのため脱脂工程において、手順と方法はしっかり理解して「間違った脱脂工程」を踏まないことです。

もう一つのデメリットはボディーを触る工程が増えることによる細かい傷の増加の懸念はあります。ただし脱脂を行うと油分が無くなり、隠蔽されていた細かい傷が浮き出してくるため傷が増えて用に錯覚してしまいがちですが、必ずしも傷が増えたのではなく、見えるべきものが見えるようになったという場合がほとんどです。


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