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PCSクロス技法の考察


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クロス技法についての私的見解。メリットとデメリットの考察

クロス技法

という技法名はPCSさんの呼称ですが、実際には似たような工法で作業をしていた専業さんは少なからずいるようで、私の知り合いの業者さんもPCSさんの事は知らずとも昔からそういった類の工法はやっていたという話をしていました。(専業さんって意外と同業さんのこと知らなかったり・・・)

ただマイクロファイバークロスとランダムサンダーで確かな技術・機材・薬剤を確立したのはPCSさんですから、PCS「クロス技法」に関しての体験感想を書かせていただきます。

まず特徴として難易度が低い割には、仕上がりが良いという印象を受けました。通常DIYで磨き入門と言えば200Wクラスのランダムオーピッドサンダなどにスポンジバフを装着して、というパターンが多いのですが、これは難易度も低いし、安全性も高いので良いのですが、いかんせん研磨効果が低く時間がかかります。

クロス技法はバフの代わりにマイクロファイバークロスを専用のパッドに固定して磨くのですが、スポンジバフのように厚みもなければ「よじれ」もないので非力なランダムアクションでもダイレクトに振動を伝えることによって研磨性も比較的高いです。

しかも仕上がりに関してもマイクロファイバークロスでの研磨なので美しく仕上がります。

以下メリットデメリットの考察ですが、あくまで素人の私的見解というか率直な感想なのでこれがすべてという訳ではなく参考程度に考えてください。



メリットまとめ

作業効率の高さ

まずは同じ出力のポリッシャー(ランダムアクションやダブル)を使用したときに、通常のウレタンスポンジのバフよりも研磨力が高く引き出せるため、メンテナンス時のライトポリッシュが目的なら非常に効率が良く仕上がりも良い。

クロスの種類はある程度限定されるものの、汚れた面を変えて使用したりクロス自体を交換するのはバフより手軽という見方もできます。これに関してはクロスがある程度の品質でないと使えないことや、バフと違って作業中の清掃が出来ないという部分は差し引いて考える必要性はあると思います。

作業の安全性

パッド全体をクロスで包み込むので適当な作業でもパッド部分のエッジでボディー(特にドアハンドルなどの凹凸部分)を傷つける心配が軽減できる。傷を予防するためのマスキングは最小限でいいので作業効率が良い。

しかしながら、この部分に関してはコンパクトツールのバフのようにパッドエッジ部分を隠すような製品もあるので一概に突出したメリットとも言い難いですが、安全度が高いことは事実です。

PCSブランドとしてのメリット

これはPCS製品としてのメリットですが、通常ダブルやランダムアクションのポリッシャを使ってそれなりのレベルに研磨する場合はバフやコンパウンドの選定をして、ある程度段階的な目の細かさの製品をそろえる手間があります。

PCSの場合はパッドと基本のセットが組まれているキットがありますので、特にこれといった拘りがなく、入門用として選定を委ねるのなら面倒がなく、無駄な出費も抑えられます。

さらに凝っていけばパッドの硬さ等も選べるのですが、元々クロスでの作業では研磨効率が良く、小さな傷やデポジットの除去などはもちろん、最終的な仕上がりも良い(要はクロス一枚でワイドレンジな性質)なので、これらパッドの選択は作業性の向上などに貢献します。

デメリットまとめ

傷に関して

クロスはバフスポンジより異物を噛んだときに傷を深く付ける可能性が高い。これはウレタンバフよりも異物を取り込む隙間が少ないこと、加減圧に関わらずボディーにダイレクトにポリッシャの力を伝える特性と相反しその分異物噛みこみ時に傷が付きやすく、深く傷が付くということです。

作業性

今までウレタンバフを中心として使用していた場合はクロスの方が正直作業のしやすさという面では劣るかもしれません。この部分に関しては熟練度でカバーできる部分になるかとは思いますが、作業性についての理由は以下。

理由としてウレタンバフの場合は厚みがあり柔らかいという性質なため、研磨するエネルギーが喰われてしまい、結果的に研磨性能の低下を招いていますが、これはデメリットである反面メリットも生んでいます。それが追従性=作業のしやすさです。

洗車などでもそうですが、使うスポンジが硬いほどR(角・カーブ)に追従しません。厚みのあって柔らかいスポンジは、エネルギーや面圧を分散してしまいますが、ドアハンドル回り、凹凸の多いバンパーやエアロパーツなどには当てやすいです。

クロス技法の場合はパッドがある程度柔らかさを持っていますが、ポリッシャパッド+ウレタンバフよりも明らかに硬く、面に対して追従性は劣ります。それが研磨効率のアップになっているのですから当然ですが、メリットと相反する部分というものはどうしても生まれるものです。

安全性を重視して細かい部分には機械は使わないという場合はこのデメリットは無視していいと思います。

関連してその3、

上記のように追従性が悪く細部の施工には若干向いていませんので、手作業するという場合はいいのですが、なるべく機械で施工という趣旨の場合はオーバーポリッシュ、すなわち磨きすぎに注意です。

クロス技法のばあいは、機材が全体的にクロスに包まれますので、バフを使った磨きよりも傷をつけてしまう可能性のある部分の露出が少なく一見安全です。実際問題ちょっとのミスで致命的な傷に至る可能性はバフよりも低いです。

ただし作業なれによる満身で致命的ダメージを与える可能性はバフよりも高い気がします。クロスで包まれているとは言え、そのエッジ部分は比較的「しっかりした当たり」になりますので、研磨剤がついた状態でエッジ部分が当たり続けると樹脂パーツの塗装は剥離してしまう可能性すらあります。

もちろん作業中の接触程度ならクロスで覆われているがゆえに傷つき防止の役割を果たしますが、研磨として使える部分ではないということです。

専業のプロですら取り入れる作業効率の良さ=仕上がり・研磨性に対する作業時間効率は目を見張るものがありますが、反面「なぜ同じパワーの機材を使って研磨効率がアップしているのか?」理解する必要はあると思います。

デメリットが分かっていれば100%メリットを生かすことに専念できます。


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